【2023年9月6日】
惨事ストレスマネージメントの実施
〜心のケア〜
【背景】
2023年7月16日、秋田市は活発な前線の影響で記録的な大雨に見舞われ、川が氾濫しました。この影響で、秋田中央ルーテル教会は床上15センチの浸水に、牧師館と教会員の家は床上60センチの浸水に見舞われました。
【支援活動の始まり】
最初に電話で数回の対話があり、その後、災害から10日後にキリスト全国災害ネットとクラッシュジャパンの共同で支援者を任命し秋田市中央を訪れました。牧師である若松史志氏からの情報収集をきっかけに、礼拝堂と牧師館の床板を剥がし、泥かきを行う支援チームが組織されました。
【心のケアの必要性】
支援活動中、被災者の皆様が心身ともに疲れていることが感じられ、そのためにクラッシュジャパン・心のケア担当のカク・ヘレン氏からの要請に応じて、キリスト聖協団仙台宣教センターから宣教師であり、ICISF認定の心のケアピアサポーターである中澤竜生氏と佳子氏、さらには当センター員で整体師の中澤栄子氏の3名が派遣されました。
【信頼と協力】
若松氏との初対面は電話によるものでしたが、20年前にルーテル神学校に在学しており、キリスト聖協団西仙台教会の存在や中澤竜生氏、当センターについて知っていることが明らかになりました。その信頼関係を築いたことで、心のケアの必要性についての話が展開され、適切な日程が設定されました。
【支援活動の詳細】
朝8時30分に高速道路秋田道を通って教会に到着し、若松氏の案内に従い、現地視察後、支援チームと合流し、10時からの祈り会に参加するために教会の談話室の清掃を行いました。集まった教会員は6〜7名で、デフュージング(緩和ケアー)に適した人数でした。
【心のケアの実施】
中澤竜生氏から、惨事後にはストレスがさまざまな形で現れ、人々の心が弱い存在であることや、互いを気遣いすぎて自身の異変を話せないことがあり、心のケアが必要であることが説明されました。簡潔なリーフレットを配布し、症状や出来事への反応についての意見を共有しました。
【喜びと感謝】
被災者の方々は、自身の体調不良が惨事ストレスに起因していることを理解し、心のケアの重要性を実感し、心から喜んでいました。また、信頼関係を築くことで、過去に話せなかった悩みや感情を共有し、心の支援を受けることができることに感謝しました。
【今後の活動】
さらに、日を改めて教会全体に対する心のケアを提供し、ニーズに合わせた適切な時期に訪問し、皆さんのお話を伺うことを約束して、帰路につきました。
報告 中澤佳子