クリスチャンが目指す愛/愛がなければ

下記はライブ放送で報告とお願いの説明が含まれています。

下記は、編集された収録映像です。字幕付きとなっています。


クリスチャンが目指す愛/愛がなければ

 

「たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。」

コリントの信徒への手紙一 13:2 新共同訳

 

要点:対象者に関心と理解をもつこと を子どもに向けて語る。

注意:無理をしてはいけない。誰にでもというわけではないことを伝える。

 

 ここには、神さまの賜物と御言葉を実現するために不可欠な備えとなる「預言」が述べられています。また、神さまの存在を引き寄せる「奇跡(神秘)」や、生きる上での知識だけでなく、どんなに発見や洞察を得ても、「愛」がなければ意味がないことが述べられています。信仰を深めるための修行や律法の遵守も大切ですが、それらが真に意味を持つためには、愛による行動が欠かせないという聖書の教えが示されています。本日の説教では、この聖句を引用して、その重要性についてお話しします。

 

 私が聖書を読み理解する際には、史実と文化(風習)だけでなく、何よりも人間の行動や判断も考慮に入れています。しかし、人は時折、予測不可能な判断や行動をとることもあります。そのため、一つの視点や結論だけではないと言えます。こうした多面性こそが、聖書の魅力を形作っています。過去の出来事が変わることはありませんが、その結果に至る過程は多岐にわたります。

 

それでは本日の聖書箇所を朗読致しましょう。

 

【聖書】

  1. たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。 
  2. たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。 
  3. 全財産を貧しい人々のために使い尽くそうとも、誇ろうとしてわが身を死に引き渡そうとも、愛がなければ、わたしに何の益もない。 
  4. 愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。 
  5. 礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。 
  6. 不義を喜ばず、真実を喜ぶ。 
  7. すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。 
  8. 愛は決して滅びない。預言は廃れ、異言はやみ、知識は廃れよう、 
  9. わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。 
  10. 完全なものが来たときには、部分的なものは廃れよう。 
  11. 幼子だったとき、わたしは幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。成人した今、幼子のことを棄てた。 
  12. わたしたちは、今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。だがそのときには、顔と顔とを合わせて見ることになる。わたしは、今は一部しか知らなくとも、そのときには、はっきり知られているようにはっきり知ることになる。 
  13. それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。

コリントの信徒への手紙一 13:1-13 新共同訳

 

 

 

 

 

1. 愛の重要性の強調 1~3

  1. たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。 
  2. たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。 
  3. 全財産を貧しい人々のために使い尽くそうとも、誇ろうとしてわが身を死に引き渡そうとも、愛がなければ、わたしに何の益もない。

 

いつの時代でも、どこの社会においても「愛」は必要です。その愛の実践を私自身に言い聞かせているというのです。例えば次が事例となります。

 

1. ボランティア活動と愛の関連性

ボランティア活動は、無償で他人のために尽力する行為です。このとき、活動自体だけでなく、その背後にある動機や思いやりも重要です。例えば、食料の配布、ホームレス支援、高齢者の世話などは、単なるサービスだけでなく、他者への深い愛情や思いやりが含まれています。

 

2. 対話と理解の重要性

社会内での対話やコミュニケーションにおいても、愛が重要な要素です。異なるバックグラウンドや意見を持つ人々と対話する際、相手の立場を尊重し、思いやりをもって接することが求められます。これによって、誤解や対立を減少させ、共感や協力を促進することができます。

 

3. 支援活動と共感

自然災害や人道的危機の際、支援が求められます。支援が単なる援助だけでなく、被災者や困っている人々への共感や思いやりから生まれるものであれば、その支援はより意味深いものとなります。

 

4. 教育と愛の結びつき

教育の場でも、愛が重要な役割を果たします。教師が生徒に対して思いやりをもって接し、生徒の成長と発展を支えることで、教育の効果が向上します。生徒たちも、愛情に基づく教育環境でより良い学習体験を得ることができます。

 

これらの項目からもわかるように、愛は単なる行動だけでなく、その背後にある心情や思いやりが重要な要素となります。社会において、行動や意思決定が愛に基づくことが、より共感と協力を生むことにつながるのです。

 

 

2. 愛の特質 4~7

  1. 愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。 
  2. 礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。 
  3. 不義を喜ばず、真実を喜ぶ。 
  4. すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。 

 

 この部分では、愛のさまざまな特質が挙げられており、キリスト教においては項目に分けて説明する時があります。ここではまさしくフィレオ(相互的尊重、友愛)・アガペー(与える愛、犠牲、親子)を意味する愛です。エロースは「求めるもの」フィリア「対等なもの」アガペーは「与えるもの」

 

ですがどれもを持つのが人間です。愛とは複雑で経験や現在の状況、出来事において心が揺さぶられるものなのです。そこから発生する思いは時に間違えたり、考えていた事とは別な応答を出してしまうものです。ですから、聖書では

1. 忍耐強さと情け深さ

忍耐強く相手を理解し、情け深い心で接することが愛の一環です。例えば、支援団体やボランティアが、困難な状況にある人々に対して辛抱強く支援を続ける姿勢や、困難な家庭環境にいる子供たちに対して情愛をもって接する教育者の存在が挙げられます。

 

2. 謙虚さと自己顕示(意:自分を目立たたせ、他人の注意を引くこと)しない態度

愛は、自分自身を前面に出すことなく、相手を大切にする態度を含みます。社会の中で、人々が自分の成果や才能を謙虚に共有する姿勢や、他人の成功を喜び合う文化が愛の特質を反映しています。

 

3. 他人への思いやりと寛容さ

礼儀正しさを保ちつつ、他人の立場や気持ちに思いやりをもって接することが愛の一環です。社会の中で、異なる文化や背景を持つ人々が共に暮らす場合、寛容さや尊重が重要です。例えば、多文化共生の取り組みや差別撤廃の運動がこれに該当します。

 

 

4. 真実と善を重んじる態度

愛は、不正や不正直を嫌い、真実と善を追求する態度を意味します。社会での倫理的なビジネス実践や、公共の利益を優先する政策立案が、この特質と関連しています。

 

5. 希望と信頼の持続

すべてを忍び、信じ、望む態度は、逆境に立ち向かう力強さを意味します。社会的な問題に取り組む人々や、困難な状況下で努力し続ける個人が、愛の特質を具現化しています。

 

これらの特質は、社会において個人と集団の関係性、コミュニケーション、価値観などに影響を与える重要な要素です。

 

 

3. 愛の恒久性と重要性 8~10

  1. 愛は決して滅びない。預言は廃れ、異言はやみ、知識は廃れよう、 
  2. わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。 
  3. 完全なものが来たときには、部分的なものは廃れよう。 

 

 この部分では、愛の恒久性とその重要性が強調されています。社会における事例を通じて、この概念を理解してみましょう。

 

1. 文化的価値観の変化と愛

社会の文化や価値観は時とともに変化しますが、愛はその変化に影響されず恒久的な価値を持っています。例えば、多様性と共に受け入れる社会では、異なるバックグラウンドを持つ人々に対する愛と尊重が大切です。

 

2. 環境問題と愛 9節

預言や知識が変わることがある一方で、地球環境の保護や持続可能な生活への取り組みは愛に基づくものです。地球への愛と責任感から、環境問題に対処するための取り組みが行われています。

 

3. 人道的援助と愛

社会において、災害や紛争が起こることで預言や知識が影響を受ける一方で、人道的援助は愛に基づいて行われます。困難な状況にある人々への支援や医療活動は、愛と共感から生まれるものです。

 

4. 家族の絆と愛

社会は変化し続けますが、家族の絆や愛はその中心的な価値を持っています。家族が互いに愛し合い支え合うことで、社会全体の結びつきが強化されることがあります。

 

5. 教育と愛

預言や知識が変わる中で、教育の場でも愛の役割が重要です。教育者が生徒たちに愛情をもって接することで、学ぶ意欲や共感力が育まれます。

 

預言や知識が変化する中でも、愛の持続的な重要性を示しています。社会において、愛が変わらぬ価値を持ち、様々な分野で影響を与えていることが分かります。

 

 

4. 成長と理解の過程 11~12

  1. 幼子だったとき、わたしは幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。成人した今、幼子のことを棄てた。 
  2. わたしたちは、今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。だがそのときには、顔と顔とを合わせて見ることになる。わたしは、今は一部しか知らなくとも、そのときには、はっきり知られているようにはっきり知ることになる。 

 

この部分では、個人の成長と知識の深化についての過程が描かれています。社会の中でこれに類似する状況を見てみましょう。

 

1. 教育と専門知識の獲得

社会において、幼少期の知識や経験は限られています。しかし、教育を受ける過程で知識や理解が深まり、専門分野においては高度な知識が獲得されます。幼子のように初歩的な知識から出発し、成人することで知識が成長し変化することがあります。

 

2. 社会的な認識と自己認識

成長と共に、社会の様々な側面について理解が深まります。幼子のように見えていた状況が、成人した今になって異なる側面を持っていることに気づくことがあります。また、自己認識も進化します。自己理解が深まるにつれ、自分の強みや弱みをより明確に理解し、自己成長に活かすことができます。

 

3. 技術の進化と理解の変化

技術の進化によって、我々の知識や理解も変化します。過去には分からなかったことが、新たな情報やデータの入手によって理解されるようになります。このような変化によって、幼子のような知識から成長して新たな知識や理解を得ることがあります。

 

4. 文化的な認識と多様性の理解

成人する過程で、異なる文化やバックグラウンドの人々との接触が増えます。これによって、幼子のように狭い視野で物事を見ていた時期から、より広範で多様な視野を持つようになることがあります。

 

この部分は、成長や学習の過程が個人や社会全体で重要な役割を果たすことを示しています。社会の中で、知識と理解が成長し進化することで、個人や集団の発展が支えられることがあります。

 

 

5. 信仰・希望・愛の重要性 13

  1. それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。

 

信仰、希望、愛の重要性が強調されており、これに関連する社会の事例を見てみましょう。

 

1. 信仰の支えと社会の団結

信仰は個人やコミュニティが困難な状況に立ち向かう力の源です。社会的な困難や試練がある際、信仰をもって共に乗り越えることで、人々は団結し支え合うことがあります。宗教的な信仰のもとでの共同体の形成がこれにあたります。

 

2. 希望の重要性と困難の克服

希望は、未来への前向きな展望と励ましを提供します。社会の中で、個人やグループが目指す目標や改善を見据えることで、困難を乗り越える動機が生まれます。例えば、苦難を経験した人々が、希望を抱きながら新たな出発をする姿がこれに該当します。

 

3. 愛と共感の力

愛は社会を繋ぎ、人々を結びつける力を持っています。愛と共感に基づく行動や関係は、社会全体の共感と協力を醸成します。慈善団体や社会的なプロジェクトが、愛と共感から生まれるものです。

 

4. 希望と困難の克服

希望は、困難を乗り越える意欲を喚起します。社会的な挑戦や障害に対して、希望を持って努力を続けることで、個人やコミュニティは前進し続けることがあります。例えば、新たな技術や社会的な取り組みを通じて困難を乗り越える試みがこれに該当します。

 

信仰、希望、愛が社会においてどれほど重要であり、人々の結びつきや成長に寄与するかを示しています。社会的な困難に立ち向かう際、これらの要素が個人と集団の力強い支えとなることがあります。