エリサベトの信仰

令和4年12月4日(日)公開。

アドベント第2週目となります。

本日はエリサベトの信仰を見ましょう。

「主によって語られたことは必ず実現すると信じた人は、幸いです。」

このことばに励まされます。

ステキなクリスマス待降節を!

ザカリアとエリサベト

 

 

 クリスマスアドベント第2週目を迎えました。

 イエスさまの誕生を待ちわびるクリスマス祝日は心が躍りますね。さて、今回はイエスさまの誕生前に起きたお話しを致します。

 

聖書箇所:新約聖書共同訳 ルカによる福音書1章5節〜25節

洗礼者ヨハネの誕生、予告される

5ユダヤの王ヘロデの時代、アビヤ組の祭司にザカリアという人がいた。その妻はアロン家の娘の一人で、名をエリサベトといった。6二人とも神の前に正しい人で、主の掟と定めをすべて守り、非のうちどころがなかった。7しかし、エリサベトは不妊の女だったので、彼らには、子供がなく、二人とも既に年をとっていた。8さて、ザカリアは自分の組が当番で、神の御前で祭司の務めをしていたとき、9祭司職のしきたりによってくじを引いたところ、主の聖所に入って香をたくことになった。10香をたいている間、大勢の民衆が皆外で祈っていた。11すると、主の天使が現れ、香壇の右に立った。12ザカリアはそれを見て不安になり、恐怖の念に襲われた。13天使は言った。「恐れることはない。ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。あなたの妻エリサベトは男の子を産む。その子をヨハネと名付けなさい。14その子はあなたにとって喜びとなり、楽しみとなる。多くの人もその誕生を喜ぶ。15彼は主の御前に偉大な人になり、ぶどう酒や強い酒を飲まず、既に母の胎にいるときから聖霊に満たされていて、16イスラエルの多くの子らをその神である主のもとに立ち帰らせる。17彼はエリヤの霊と力で主に先立って行き、父の心を子に向けさせ、逆らう者に正しい人の分別を持たせて、準備のできた民を主のために用意する。」18そこで、ザカリアは天使に言った。「何によって、わたしはそれを知ることができるのでしょうか。わたしは老人ですし、妻も年をとっています。」19天使は答えた。「わたしはガブリエル、神の前に立つ者。あなたに話しかけて、この喜ばしい知らせを伝えるために遣わされたのである。20あなたは口が利けなくなり、この事の起こる日まで話すことができなくなる。時が来れば実現するわたしの言葉を信じなかったからである。」21民衆はザカリアを待っていた。そして、彼が聖所で手間取るのを、不思議に思っていた。22ザカリアはやっと出て来たけれども、話すことができなかった。そこで、人々は彼が聖所で幻を見たのだと悟った。ザカリアは身振りで示すだけで、口が利けないままだった。23やがて、務めの期間が終わって自分の家に帰った。24その後、妻エリサベトは身ごもって、五か月の間身を隠していた。そして、こう言った。25「主は今こそ、こうして、わたしに目を留め、人々の間からわたしの恥を取り去ってくださいました。」

 

ルカによる福音書1章41節〜45節

エリサベトは聖霊に満たされて、42声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。43わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。44あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。45主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」

 

ルカによる福音書1章59節~60節

59八日目に、その子に割礼を施すために来た人々は、父の名を取ってザカリアと名付けようとした。60ところが、母は、「いいえ、名はヨハネとしなければなりません」と言った。

 

 ルカ書にしか登場しない洗礼者ヨハネの母エリサベトのお話です。聖書では短く登場しますが、エリサベトは敬虔な信仰者であって聡明な女性であった。

 ザカリアはエルサレムに建てられた神殿に仕える祭司です。奥様のお名前はエリサベト。この夫婦にはながらく子どもがいない。聖書ではエリサベトが不妊の女性として紹介されています。

 

1,聖書の見方。 書かれた文章を否定するつもりはありません。長い年月を掛けて聖書を書き続けるに、伝承には忠実であることが求められます。決して時代に合わせて書き換えてはいけないと考えます。ですから私たちが書かれた最初の時代を把握して深い理解をする必要が要求されます。ここでは「エリサベトの不妊」と紹介されていますが、医学が発達されていない中、決してそうとは言い切れないと言う事です。ここは現代が取り扱うジェンダー(社会的・文化的に形成された性別蔑視)問題です。ただザカリアもヨセフも重要な人物です。

 

2,胎が閉ざされる。聖書のお話では「子どもが産めない」は、女性として立場が悪くなる社会が醸し出されています。ですが、今回のエリサベトに関しては「二人とも神の前に正しい人で、主の掟と定めをすべて守り、非のうちどころがなかった。」6節と紹介されています。ここは大切な記事ですね。さらに読み続けますと、エリサベトはさらに神さまとの交流が深かったとも言えるのではないでしょうか。

 

3,母の胎の中で。「既に母の胎にいるときから聖霊に満たされていて」と書いてあります。神さまが用いようとされるヨハネは、既に環境も含め整えられていた。その大切な出来事にエリサベトが選ばれている。

 

4,聖霊に満たされるエリサベト。エリサベトの信仰は確かで揺るがされることがありませんでした。ですから神さまから授かった大切な命を守り育みました。マリアに向けても理解し歓迎します。「私の主の母が私のところに来られるとは、」と言って受け止めていることに感動を覚えます。

 

【まとめ】

今回の聖書箇所は、聖書に登場します旧約聖書時代の信仰者にとって、待ち望んだ時であって、長い時間としては節目、あるいは転換期となります。実に実現が間近に迫った待降節と言えるでしょう。

二人の女性信仰者を見習いたいと思います。